国立研究開発法人科学技術振興機構の創発的研究支援事業に本学教員2名の研究課題が採択されました
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が今年度募集した創発的研究支援事業に、本学の医学部神経?筋難病治療学講座の西原秀昭助教と、共同獣医学部病態制御学講座の高野愛准教授が申請した研究課題、2件が採択されました。
創発的研究支援事業は、「特定の課題や短期目標を設定せず、多様性と融合によって破壊的イノベーションにつながるシーズの創出を目指す「創発的研究」を推進するため、既存の枠組みにとらわれない自由で挑戦的?融合的な多様な研究を、研究者が研究に専念できる環境を確保しつつ長期的に支援」するとされています。また、「創発を促進するため、支援期間中は、異分野を含む多様な研究者同士が相互に触発し、切磋琢磨する「創発の場」を設けることで、破壊的イノベーションにつながるシーズの創出を目指す」ものです。
JSTによる2022年度研究提案の募集に対し、2790件の応募があり、263件の研究課題が採択されました。
採択された西原助教の「血液脳関門という新たな診断、治療ターゲットの確立」という課題は、自身の強みであるiPS細胞から血液脳関門(BBB)構成内皮細胞を作製する技術や国際的ネットワークを活用して、これまで解明が遅れていた神経疾患の血液脳関門研究に新たな突破口を開きます。また、病態由来iPS細胞から分化させた細胞を用いて神経免疫?変性疾患等の病態解明や新規創薬研究に挑戦します。
また、高野准教授の「マダニ臓器間における病原体許容能力の解明」という課題は、吸血により様々な病原体を媒介するマダニについて、病原体を許容し、維持するメカニズムを明らかにしようとするもので、病原性が高く、ワクチンがない疾患の制御に向けた基礎的な研究といえます。本研究で得られた結果を元に、新しい予防法開発につながるイノベーションが期待されます。
本学では、採択者の創発的研究の遂行にふさわしい適切な研究環境の確保に向け、取り組みを行ってまいります。
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2022年度「創発的研究支援事業」虎扑体育採択者一覧
所属 | 氏名 | 役職 | 研究課題名 |
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医学部神経?筋難病治療学講座 | 西原 秀昭 | 助教 | 血液脳関門という新たな診断、治療ターゲットの確立 |
共同獣医学部病態制御学講座 | 高野 愛 | 准教授 | マダニ臓器間における病原体許容能力の解明 |